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中米広域防災能力向上プロジェクトフェーズ2のパイロットサイト(パナマ)が水鳥真美防災担当国連事務次長補兼事務総長特別代表の訪問を受けました

弊社が業務委託を受け実施した、中米広域防災能力向上プロジェクトフェーズ2のパイロットサイト(パナマ)が、パナマにおける防災活動のモデル地区として、2022年3月26日に水鳥真美防災担当国連事務次長補兼事務総長特別代表の視察を受けました。この視察は、災害リスクの軽減を目指す「仙台防災枠組」に関する活動の、パナマにおける実施状況をフォローアップすることを目的として、国連防災機関(UNDRR)アメリカ・カリブ地域事務所によって実施されました。内務省市民保護システム(SINAPROC)とコミュニティが、国連防災機関に対して、JICAの支援で実施された防災プロジェクトの進捗と成果を説明しました。

2015年7月から2020年6月までの5年間にわたり実施されたプロジェクトでは、地方自治体やコミュニティの防災活動を制度として定着させることを目標として様々な活動が実施されました。しかし、パナマでは地方自治の歴史が浅く、近年ようやく自治体が独自の予算を持つようになったばかりであり、自治体やコミュニティが防災活動を継続的に実施していくことは容易なことではありませんでした。そのような中、パナマシティ近傍、チェポ市のラス・マルガリータス地区(コレヒミエント)では、プロジェクトの支援によりコミュニティ防災委員会が結成され、洪水時の災害対応計画が作成されるとともに、定期的な防災訓練や豪雨時の河川水位の監視などが実施されるようになりました。プロジェクトでは同時にチェポ市の防災計画の策定も支援し、市や関係機関、民間企業が協力してコミュニティの防災活動を支援する仕組みを構築しました。

中米広域防災能力向上プロジェクトフェーズ2 | ODA見える化サイト (jica.go.jp)

弊社では、チェポ市の防災計画の策定と、コミュニティ防災ファシリテーター研修、コミュニティでの活動支援を担当しました。

パナマ内務省の2022年3月26日の記事

ラス・マルガリータスコミュニティ防災委員会のFacebook記事

UNDRRアメリカ・カリブ地域事務所ツイッター記事

パナマ内務省は、上記のWebサイトの記事の中で、防災プロジェクトがJICAの支援で実施されたこと、コミュニティ防災委員会が地域のリスクと災害時に取るべき行動について国連防災機関に説明し、プロジェクトを通じて培われたチームワークを示すことができたこと、を説明しています。また、防災プロジェクトの目的が、コミュニティと自治体の災害リスク管理能力を強化することであったことについても、言及されています。

プロジェクト終了から約2年が経過し、また、コロナウイルスのパンデミックによる困難な状況が続いていますが、ラス・マルガリータス地区ではコミュニティ防災委員会が活動を継続しており、2020年11月のハリケーン「イオタ」により洪水が発生した際にはコミュニティ内に避難所を設置するなどの活動を行ったとのことです。また、チェポ市では市の防災能力を強化するための努力を続けており、SINAPROCや域内に水力発電ダムを抱える米国系の電力会社(AESパナマ)、消防、警察等の関係機関と協力して、ラス・マルガリータス地区の防災活動を支援しています。
プロジェクト終了後の関係者の皆様の弛まぬ努力に敬意を示すとともに、遠くない将来に、これらの活動がパナマの災害リスクのある地域に広く普及する日が来ることを願っています。

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